自作、平面作品について 1

自分の制作について語ってみたいと思う。

私は平面では主に版画のシルクスクリーンを用い制作をしています。

私にとってシルクスクリーンは、ペインティングの特性を再認識できる重要な道具です。 これはこれから先もずっと変わらない関係であるといえます。版画の手順を踏まなくてはならないという不自由さ、直接ではなく間接的に道具を介して行うもどかしさ、(初めてシルクで制作した時は正直無理だと感じました。)でもこの不自由さのおかげで私は逆に平面というものの特性を強く感じました。さらにシルクにおける特性も同時に。

 

そのものでしか感じれない、出来ない事に強く興味を抱きました。

シルクで制作中、油とメディウムを刷りすぎて紙の裏まで染み込んだことがありました。その際、紙の裏へ意識が回り込みました。それからより透過する素材を探し、現在は和紙(西の内)を使用しています。和紙の繊維にからまり透過し、付着する様は紙の表面に何かイリュージョンを形づくって行くとゆう事ではなく、物質性を強く意識させました。そこから私は和紙の表と裏から絵の具の層を刷り重ねるという方法で制作をつづけてきました。さらに言うと、私の中で重きを置いている点は、単に両面から刷るという技法的な事ではなく、和紙を基点として物質が付着し形成されていくという意識だといえます。そこから『自生』というタイトルをつけたものもあります。

 

とりあえず今日はここまで